船員の健康確保に関する制度について（国土交通省より）
国土交通省より周知依頼がありました。
国土交通省では、船員の労働条件、安全衛生に関する事項を所管しており、現在、船員の働き方改革を進めているところです。
船員は、陸から隔離されて閉鎖空間での職住一体の生活という特殊な事情により、人間関係上の問題が陸上より深刻になりやすく、長時間労働の実態や健康管理の状況も陸上事務所から把握しにくい状態にあたります。このため、高ストレス者の割合や生活習慣病等の健康リスクが高い状況にあります。
一方、船員の健康管理に関しては、各船舶所有者に対する制度的な仕組みがこれまではなく、自主的な取組に任されていたところです。また、船内の衛生保持等については衛生管理者等が担っているところですが、メンタルヘルスの不調や長時間労働への対応等については、十分な専門的知見を求める仕組みとはなっていませんでした。
このような状況を踏まえ、船員の心身の健康確保を図るため、「交通政策審議会海事分科会船員部会」において「船員の働き方改革の実現に向けて（令和２年９月）」が、「船員の健康確保に関する検討会」において「船員の健康確保に向けて」（令和２年１０月）がそれぞれとりまとめられ、当該とりまとめの内容を踏まえ、①産業医制度の導入、②健康診査の見直し、③長時間労働者に対する面接指導の導入、④ストレスチェック制度の導入等を内容とする、「船員法施行規則等の一部を改正する省令（令和４年国土交通省令第４２号）」が本年４月１５日に公布され、令和５年４月１日から施行されることとなっております。詳しくは、下記をご覧ください。